【教育委員会】生徒指導の基本資料は10年以上改訂なし?『生徒指導のてびき』の刷新状況と必要性を問う
- dc
- 8月7日
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【質問】
広島県において、平成22年に作成された「生徒指導のてびき」
について、令和時代の教育課題やスマートフォンの普及など
社会の急速な変化に対応していないのではないかとの観点から、
改訂の有無や対応の遅れに対する認識、今後の方針について
ご質問をいただきました。
【結論】
広島県の「生徒指導のてびき」については、令和7年(2025年)
3月に、およそ15年ぶりとなる改訂が行われました。
改訂版は、県立学校および県内全27市町の教育委員会に
通知済みであり、紙媒体に加えてデジタル版の配布も
行われております。
この改訂では、スマートフォンやSNSの普及、家庭や社会環境の
変化など、現代の生徒指導に必要とされる内容を新たに
盛り込み、教職員が時代に即した指導を行えるよう
配慮されています。今後は、この改訂版を活用しながら、
各種研修を通じて教職員の指導力向上を図る計画と
されています。
【ざっくり言うと】
「生徒指導のてびき」は、2025年3月にようやく
改訂されました(前回から15年ぶり)。
改訂版は、県立学校とすべての市町の教育委員会に
通知され、デジタル版も配布されています。
内容は、スマートフォンの使い方やSNSでのトラブルなど、
現代の生徒指導に必要なテーマに対応した形になっています。
今後は、この新しいてびきを使って、教職員向けの研修を
実施し、指導力を高めていく予定です。
【行政に対する結論の疑問】
今回の改訂は評価できるものの、実際にどのような変更が
加えられたのか(例:スマホ使用に関する具体的な指導方針、
SNSでの問題対応の指針、保護者への対応など)、その詳細が
不明瞭です。
また、改訂後の「てびき」をどのように学校現場へ浸透
させるのか、教職員研修の実施計画やその効果測定の
仕組みについても明確に示されておらず、運用面の担保が
課題となっています。
さらに、15年もの間改訂が行われなかったことについて、
その理由や背景の検証、放置されたことによる現場への影響
(指導の不統一、対応の遅れ等)を分析・共有し、今後の見直し
サイクルにどう反映させていくのかという視点も不可欠です。
教育現場においては、社会の変化に即応できる柔軟な仕組みが
求められており、生徒指導に関する手引きについても、
定期的な更新と実効性ある活用が制度として確立されることが
望まれます。
今回の改訂を契機に、運用・評価・次回改訂へのロードマップの
明示を含めた体系的な対応が必要であると考えます。



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