【総務委員会】 表現の自由と公共性をめぐる課題から見た「ひろしまアーツカウンシル」導入経緯の検証
- dc
- 8月5日
- 読了時間: 3分
【質問】
当時原爆と天皇陛下などをモチーフにした
表現など課題を感じ世間でも大きくにぎわせたが
出展基準があいまいな審査基準に対して
ひろしまアーツカウンシルを提案したが
結果としていつ導入したのか?
【結論】
過去に、芸術表現において原爆や天皇陛下をモチーフとした
展示が社会的な議論を呼び、審査基準のあいまいさが
問題視されたことを受けて、広島県では
「ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO」の開催にあたり、
2020年4月1日付で独立した審査委員会
(アーツカウンシル的な役割を担う組織)を新たに設置
いたしました。
この委員会は、観光・経済・芸術の専門家など多様な分野の
有識者で構成され、芸術表現の自由と公共性のバランスに
配慮しながら、独立した立場で審査・評価を行う体制を
整えることを目的としていました。
しかしながら、2020年4月17日、新型コロナウイルス感染拡大
の影響によりイベント自体が中止となったため、
この新たな審査体制が実際に運用される機会はなく、
その機能が発揮される前に活動を終了する形となりました。
【ざっくり言うと】
昔、原爆や天皇陛下をテーマにした芸術表現が物議を醸して、
「こんな展示はどうなんだ」と世間がざわついたことが
ありました。
そうした事態を防ぐため、審査基準があいまいなのが
問題だと考え、専門家による「ひろしまアーツカウンシル」
のような審査組織を提案されました。
県はこれを受けて、2020年4月1日に独立した審査委員会を
発足。観光や経済、芸術分野の専門家が集まり、
しっかり審査を行う予定でした。
ところが、たった16日後の4月17日にはイベントが中止となり、
この委員会は一度も本格的に機能する機会がないまま終了
してしまいました。
【行政に対する結論の疑問】
「ひろしまトリエンナーレ2020」の中止に伴い、設置された
独立審査委員会の知見や構造がその後どのように
県の芸術文化施策に引き継がれているのかが、現在でも
不透明です。せっかく設けた専門家による審査体制が、
単発の取り組みで終わったのか、今後に活かされているのか、
その検証と情報公開が求められます。
また、現在福山市で市政に関わる立場を目指している者
として、当時の審査基準の曖昧さや表現の是非を巡る混乱が
解消されないまま放置されているのではないかと
懸念しております。公共性のある芸術表現を支えるには、
表現の自由と市民感情・社会的配慮とのバランスを
どう確保していくのか、明確な運用指針が必要です。
加えて、将来的に大規模な芸術イベントを再び実施する場合、
再発防止の観点からも、「何をどのような基準で審査し、
誰が責任を持って判断するのか」についての透明性を
持たせることが不可欠です。
今後の方針について、県としての継続的な議論や
体制整備の取り組みがあるのかどうか、
具体的な説明をお願いしたいところです。



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